ひとつは宮藤官九郎脚本の「なくもんか」(09)。
これは「舞妓haaaan!」の監督・主演・脚本のトリオ再びということですけど、そーなると今年は官九郎脚本作品が4本ということですが、これはかなりのハイペースです。
まあ阿部サダヲ主演作品として楽しむのが正解かもしれません。
もう1本は人気作家伊坂幸太郎の「ラッシュライフ」(09)が6月に公開されるという記事が。
これで伊坂作品も上半期だけで「重力ピエロ」(09)、「フィッシュストーリー」(09)と合わせて3本か。
まあ分かる気もしますね。
だって伊坂作品て面白いもん。
エンタテイメントに徹してて、すごく映像で見たくなるもんね。
でもこの「ラッシュライフ」、主演が堺雅人なんだって。
確かに売れっ子だけどさあ。
なんかイメージ違うんじゃなーい?
「ラッシュライフ」は主要な別々の4つの物語が並行して描かれる小説。
各エピソードの主人公は自分の流儀にこだわる泥棒、愛人の妻の殺害を企む女カウンセラー、リストラされた会社員、神に憧れる青年、とどれも曲者ばかり。
そしてこれを演じるのはそれぞれ堺雅人、寺島しのぶ、板尾創路、柄本佑といったキャストです。
で、この四つの話が時間や場所、そして登場人物などが微妙に時間をずらしながらもどこかしらで接点を持つという構成になってます。
まあ簡単に言っちゃうと「パルプ・フィクション」形式です。
こーいった全く無関係のように見える人たちがどこかで繋がってるとゆーのは伊坂作品の十八番でもありますね。
例えばこの「ラッシュライフ」のそれぞれのエピソードに物語の狂言まわし的な役を作ってしまえば「死神の精度」になるとも言えなくはないでしょ。
近作の「ゴールデン・スランパー」や「モダン・タイムス」のような長編でも、この辺の微妙な繋がりの面白さは物語に巧みに取り入れられていて、伊坂幸太郎という作家のエンターテイナーぶりに感心させられます。
でも、こーいった楽しみってのは実は面白い映画にもあるものですよね。
だから伊坂小説は娯楽映画の宝の山となってるんでしょう。
その出来はともかくとしてですけどね。。。
今回はさらに、この「ラッシュライフ」を4人の監督が演出し、オムニバスではなくて1本の長編映画にしようとゆー試みのようで、どんな編集の仕方になるのかが気になるところではあります。
それにしても堺雅人が黒澤かぁ。
ちょっと違うよなぁ。
寺島しのぶも、?ってとこあるし。
じゃあ、誰にすんだよ?と問われると、困っちゃうんだけどね。(笑)
どーしても最近映画でよく見る顔か、TVのサスペンス劇場のキャスティングになっちゃう。
板尾さんも悪くはないけどなあ。
光石研とかでもいいんじゃな〜いとか思ったりして。
ぼくはあまり本を読む方じゃないけど、小説を読んでるとこんなキャスティングを自然に考えながら読んじゃいませんか?
ぼくだけかなぁ?
ぼくの場合は翻訳物だとしっかりハリウッド・スターでキャスティングしちゃうし。(笑)
で、同じ伊坂幸太郎の「グラスホッパー」を読んだ時にちょっと面白い経験をしましてね。
「グラスホッパー」は他の伊坂作品とはちょっと肌ざわりが違っていて、めずらしくバイオレントなシーンもあるハードボイルドなトーンが徹底している小説でした。
簡単な内容はですねぇ。
妻を殺され復讐を企む元教師の男がいまして、その男の目の前でその憎き男が車に轢き殺されちゃうんですね。
で、車に轢かれる直前にその背中を押した男を目撃し、元教師はその男(押し屋)の後を追うんですよ。
一方で二人の男が登場します。
二人の職業は殺し屋で、1人目は(鯨)という男で殺し屋といってもターゲットを自殺に追い込むという殺し方をします。
そしてもう一人は(蝉)という男で、こちらは多少血の気の多い殺し屋さん。
この全く無関係の4人の男が次第に接点を持つようになり…という話。
いつものようになんとなく知らず知らずのうちに"脳内キャスティング"が始まっていたらしく、一応の主人公が鈴木という名前とゆーこともあってオール・ジャパン・キャストだったんですよ。
最初はね。
こんな感じですわ。
鈴 木……TVドラマだとジャニーズの誰かがやりそうだけど、ここは加瀬亮で。
鯨 ……役所広司かなと。佐々木蔵之介とかもアリです。
押し屋……中井貴一とか佐藤浩市あたり。もしくはまたまた登場の光石研とか。
蝉 ……ここが空席でした。なんかピシッとくる人がいなかったんでここは万能型の大森南朋で埋めてました。
まあ伊坂作品を初めて読んだのがこの「グラスホッパー」だったこともあって、伊坂ワールドがどんな感じなのかを掴めてなかった部分もあるんだろうけど、このオール・ジャパンがなんか冴えなかったんですよねぇ。
もっとノワールっぽい感じだよなあなんて思ってた。
で、ふと、この小説ってジョニー・トーとかが映画にしたら面白いかもと思って、脳内キャスティングをチェ〜ンジしたんですよ。
出来上がったのはこんな感じのトー版香港キャストですよ。
鈴 木……ルイス・クー
鯨 ……アンソニー・ウォン
押し屋……サイモン・ヤム
蝉 ……ニック・チョン
ど〜よ?
ルイス・クーはちょっとナイーヴっぽさが足りないかなとも思ったんで、金城武でもいーですけどね。
他の3人はドンピシャのイメージです。
特にアンソニー・ウォンとサイモン・ヤムは鉄板です。
「天使の眼、野獣の街」(07)のヤムの腹ボテスタイルを見たときはまさに押し屋だ!と思いましたね。(笑)
そんでね。
不思議なことに脳内キャストを変えた途端、それまで夜の新宿副都心あたりのロケーションだった脳内映像もジョニー・トー作品の夜の香港に変わっちゃってノワール感がズンズン溢れてくるし、ジャパン・キャストではなんか冴えなかったアクションもキレ味鋭くなってきたんですよ。
ちょっとワイヤー・アクションも入ってたかもです。
って、あくまでもぼくの脳内の話なんですけどね。。。(笑)
でも読書の途中でガラッと本の印象が変わったのって初めての経験かもしれないんですよねぇ。
まあお前はどんだけジョニー・トーにハマってんだってだけの話かも知んないけどさ。
いーじゃん。
というわけで、どなたかジョニー・トーの知り合いの方いましたら、是非とも「グラスホッパー」ってゆーアナタにぴったりの小説がありますよと教えてあげて下さいなとゆー戯言でしたとさ。
チョンチョン。
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